ジャズギター相談室

過去にいただいたジャズギターについての質問や悩みを、アドリブ、理論、リズム、耳コピ、アンサンブル、ジャズスタンダード、練習、機材といった項目ごとにまとめました。ご質問していただいたみなさま、どうもありがとうございました!

アドリブについて

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Q: ロックギターを弾いていたので、主にペンタトニックスケールが主体となり、ジャズらしいフレージングになりません。ジャズ的なアプローチをするためのヒントを教えてください。

A:
実は、ぼくもブルースとロック、ハードロックやヘビメタを経て、それからジャズを始めたので、同じ悩みを抱えていました。

ロックを弾いていたときはスケールが中心で、コードを意識できていなかったので、スケールの音を並べるだけになっていました。ジャズのフレージングには、スケールだけではなくコードの要素も大切です。そして、もうひとつ忘れてはいけないのは、ジャズにおけるリズムの重要さです。

まずは、ジャズらしい音使いやリズムがたくさん詰まっている曲、とくにチャーリー・パーカーのブルースのテーマを覚えることをおすすめします。そのときに、メロディーとコードの構成音の関係も意識すると、大きなヒントになると思います。

あとは、すでに覚えていることや弾いてきたギターリフやソロの、音名やコードの度数を理解することも大切です。ロックもジャズも、同じようにブルースに大きな影響を受けているので、かならず共通項が見つかるはずです。自分の音楽的バックグラウンドと、ジャズやアドリブをつなげることで、より自分らしいアドリブができるようになります。

ペンタトニック・スケールのフレーズを活かすアドリブについての動画を作りましたので、ぜひご覧ください。


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Q: アドリブをしていても、最終的には手ぐせフレーズばかりになって、行きづまってしまいます。手ぐせフレーズから抜けだして、自由にアドリブできるようになるには、たくさんフレーズを覚える必要はありますか?

A:
もちろんフレーズをたくさん知っていることも大切なので、覚えたほうがいいとは思います。ただ、覚えたフレーズをあてはめるように弾くというのは、ジャズのアドリブの本質から離れている気がします。ジャズのアドリブは、一緒に演奏するミュージシャンと作っていくものなので、自分のフレーズをもとにして、そこから新しいフレーズを作れるようになることも、たくさんフレーズを知っていることと同じくらい大切です。

あとは、手ぐせフレーズは、好きだから弾いていたものだったり、弾きやすいからでてくるものでもあるので、「いつものフレーズだ・・・」とマイナスな気持ちではなく、手ぐせフレーズとしっかりと向き合って最大限に活かすことで、より自分らしいアドリブにつながると思います。

このことについて、くわしく解説した動画を作りましたので、ぜひご覧ください。


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Q: コードトーンの弾いたり、手グセフレーズをあてはめて弾くことはできても、指先ではずさない音を弾いているだけで、発展性がなく、自分の思いどおりに弾けません。アドリブのときは、どのような感じで弾いていますか?漠然とした質問ですが、よろしくお願いいたします。

A:
お悩みについてですが、すごく分かります。というのもぼくがジャズをはじめたときにも、同じことを感じていました。教則本や耳コピしたジャズのフレーズやコードトーンを弾いてもしっくりこないというか・・・。

ジャズというと、複雑なフレーズや難しいハーモニーばかりに意識がいってしまいがちです。しかし、ニューヨークでジャズを作り上げてきたレジェンドたちと共演してきた素晴らしいミュージシャンと交流するうちに、メロディーとリズムの重要性を再確認しました。スケール、アルペジオ、フレーズを覚えても、自分の中からメロディーやリズムが出てくる、そしてそのメロディーを弾くことができないと、どうしても発展性のない演奏になってしまいます。

では、どうしたら自分の中のメロディーを元にアドリブができるか?ということについてですが、動画を作りましたので、こちらの動画再生リストをご覧ください。

そして、アドリブをするときに感じていることについてですが、かなり漠然と全体像をみている感じです。コード進行やスケールを考えることはありません。ソロ演奏では、自分の中のメロディーをもとにアドリブをしていますが、バンドで演奏するときは、自分に聞こえるメロディーを中心に、ほかのメンバーが演奏する音にあわせて、会話するようにみんなで音楽を作ることを意識しています。

あとは、アドリブをはじめる前に、構成をおおまかに決めるときもあります。たとえば、アドリブの最初のフレーズを、アドリブの最後にも弾こうとか・・・。目的地を決めて旅行にでかける感じで、すこしの寄り道はよし、でも目的地には着くようにという気楽な感覚です。

時間はかかりますが、ゆっくりのテンポから練習して、基礎をしっかり固めることで、自由にアドリブできるようになりますので、根気強くがんばってください。


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Q: 好きなギタリストの耳コピしたソロは弾けるのですが、ジャムセッションで演奏するときに、そういったフレーズをうまく応用できないことで行きづまっています。彼らのようにどんな曲でも自分のカラーや個性をだして演奏したいです。

先生のように100曲耳コピして、メロディーを体の中にいれて、言葉として認識し、消化して応用することができればよいですが・・・。アドリブのときに自由に歌えて演奏できるように、また自分の好きなプレイヤーのフレーズを自然と自分のアドリブに応用するためのよい方法がありましたら、教えてください。


A:
この問題を克服するには、自発的にメロディーを作れるようになることが一番大切だと思います。そのために欠かせないのが、好きなプレイヤーのフレーズを弾くだけでなく、しっかりと分析することです。

フレーズの組み立て方やどんな音使いなのかを考えたり、どうしてそのフレーズを弾いたのかを考えてみてください。この段階では理論も役にたちますが、それよりも自分なりのとらえ方を意識してみてください。このことが、自分の演奏のための実践的な音楽理論となっていきます。

この段階をクリアしたら、あとは実践あるのみです。ときには失敗しながら自分のアドリブに活かしていく作業をとおして、時間はかかりますが、コピーしたものではない自分の歌が弾けるようになります。こちらの動画再生リストに関連動画をいくつか公開していますので、ぜひともご覧ください。

最後に、フレーズを分析することに慣れてきたら、まわりの演奏とのかね合いにも目を向けてみてください。たとえ同じフレーズであっても、共演者の伴奏のコードやリズムによってもかなり聞こえ方が違ってきます。

フレーズの分析については個人レッスンでも取り上げていますので、お気軽にお知らせください。

スケール、コード、理論について

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Q: スケールを覚えるときのポジションに悩んでいます。CAGEDを使った弾き方やバークリー式のストレッチを使った弾き方がありますが、どの方法がおすすめですか?

A:
個人的には、CAGEDを使った5つのポジションや、4フレット1ポジションの弾き方がいいと思います。ただ、これだという正解はないので、極端なストレッチで指を痛めるようなものでなければ、自分にしっくりくるものを選んでみてください。

スケールを覚えるときに大切なのは、まずは1つのやり方だけに集中して、それをしっかりと習得することです。型にはめていくように視覚的なポジション、そして聴覚的にも覚えるためにイヤートレーニングも忘れないでください。

しっかりとした型が身についてきたら、徐々にその型を壊していくことも大切です。こうすることで、ポジションにとらわれないで、自分の理想のトーンで演奏できるようになります。

スケールの運指についての動画を作りましたので、こちらもご覧ください。


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Q: ネックのいろんなポジションで弾けるようになったとして、結局出てくるフレーズは手の動き的にも、音色以外はだいたい同じものになります。コードボイシングを増やせば、頭の中で鳴る響きも変わってくるので、フレーズにも変化が生まれるのかなと考えております。違うコードボイシングと関連させてフレーズを増やしていくということが大事なのかなと推測しているのですが、方向性としていかがでしょうか?

A:
おっしゃる通りだと思います。ボイシングを増やすというのはすごく効果的です!ボイシングを知ることでいろんな響きだけでなく、ギターの指板上でいろんなトーンを得ることができます。

おすすめなのは、例えばFm7のいろんなボイシングやインバージョンを弾いて、自分の好きな響き(ここがポイントです!)のコードを見つけてください。好きな響きのコードが見つかったら、そのコードをジャーンと鳴らして、その響きを聴いて短いメロディーを頭の中で想像してください。イメージがしっかりとしたら、それを指板上で探してみてください

例えるならば、コード(ボイシング)が食材で、メロディーが料理という感じです。食材をしっかりと見きわめて、そこからなにが作れるかをイメージするのは、クリエイティヴな想像力を高めるいい練習です。


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Q: アウトフレーズを演奏に取り入れたいと思っていて、いろんなスケールやフレーズを覚えて弾いても、いつも取ってつけたような感じになってしまいます。かっこいいアウトフレーズを弾くコツや、なにかいい練習方法があったら教えてください。

A:
アウトフレーズをうまく取り入れるためには、まずはアウトする感覚を鍛えることが大切です。アウトするフレーズやスケールを覚えて弾くだけでは、演奏する曲のキーを意識して、どのあたりまでアウトするかという自発的にアウトする感覚は身につきにくいものです。

この感覚を身につけるためにオススメしているのが、ぼくが黒鍵ペンタトニックと呼んでいるイヤートレーニングです。こちらに動画がありますので、ぜひとも試してみてください。

アウトする感覚が身につくと、覚えたフレーズやスケールがどのくらいアウトしているのかということが、色彩感覚のようにわかってくるはずです。

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Q: ホールトーンやコンディミといったシンメトリカルなスケールの覚え方や、おすすめの使い方を教えてください。

A:
こういった音階を使ったフレーズや曲などを聴いて、その響きを感じながら覚えることをおすすめします。YouTubeチャンネルに、ホールトーンやコンディミを使った楽曲やソロの動画再生リストを作りましたので、参考にしてみてください。

また、スケールを覚えるときにメジャースケールと同じように、そのスケールの中のインターバルやコードを見つけて練習することもおすすめです。ホールトーン・スケールについての動画を追加しましたので、こちらからご覧ください。コンディミやオーギュメント・スケール(3トニック・スケール)の動画も作りますので、しばしお待ちください。


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Q: タブ譜や耳コピを中心に演奏してきたので、譜面が読めません。ジャズを演奏するのに譜面は読めなくてはだめですか?

A:
譜面が読めなくても素晴らしい演奏をする人もたくさんいますし、譜面が読めなくてもジャズは演奏できます。

ただ、個人的な意見ですが、譜面が読めるようになることはメリットしかないと思います。音源ではなく譜面としてしか触れることができない曲を知ることもできますし、ほかのミュージシャンに自分のアイデアを譜面をとおして伝えることもできます。

ギターと音楽と長くつきあっていくためにも、譜面を読めるようになっていることは大きな助けになると思います。1年から2年、一日5〜10分でも譜面を読む練習をすることで、少しずつ読めるようになっていくので、こつこつと練習することをおすすめします。

読譜や初見についての動画再生リストもありますので、参考にしてみてください。


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Q: オープン・トライアド、アッパーストラクチャー・トライアドのソロやコンピングでのオススメの使用方法はありますでしょうか?

A:
オープン・トライアド、アッパーストラクチャー・トライアドを使ったソロですが、いろんなやり方があるので、個人的によく使うものをキー=Cを想定して、いくつか書きますね。

CMaj7でBトライアド(CdimMaj7的な響きになります)
CMaj7でEトライアド(CaugMaj7的な響きになります)
G7でDbトライアド、Bbトライアド、Eトライアド(Diminished的な響きになります)
Am7でAbトライアド、Dm7でDbトライアド、Em7でEbトライアド(Augmented的な響きになります)

こういったアプローチをするときはトライアドの音だけを使ったほうが、より効果的にアッパーストラクチャーのサウンドを出すことができます。

コンピングでのおすすめの使用法は、自分が伴奏するソリストのソロの内容によりますが、自分がソロで使う練習をすることでオープン・トライアドやアッパーストラクチャー・トライアドの響きを覚えることが大切です。そうすることでソリストがそういったフレーズを弾いたら、それに合わせてコンピングすることができます。ただ、コンピングはソリストと違うことをするのも重要なので、そのバランス感覚が難しいところですが・・・。

最後に、トライアドに限ったことではないのですが、こういったアドリブのためのコンセプトは、実際のジャズレジェンドの演奏から学ぶことも大切です。このことについての動画を作っていますので、こちらからご覧ください。

リズムについて

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Q: スイング感覚を身につけるためのおすすめの練習方法などあれば教えてください。

A:
ジャズレジェンドのアルバムにあわせて、自分もバンドの中にいるような感覚で演奏することが一番効果的です。カウント・ベイシーやアート・ブレーキーがおすすめですが、自分がグッとくるスイング感のあるアルバムならなんでもいいと思いますよ。

あとは、指先に集中したり、頭で考えるだけでは、絶対にスイングしないので、踊りながら体の中心からリズムを奏でるようなイメージも心がけてください。


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Q: レイドバックのいい練習の仕方があれば教えてください。よろしくお願いします。

A:
レイドバックについてですが、自分の好きなタイム感を体で感じながら、好きなプレーヤーの音源にあわせて練習するのがおすすめです。

レイドバックするときに重要なのは、もとになるパルスは必ずキープするということです。言いかえると元のテンポをしっかりとOn (がっちり合わせる)で感じれるからこそ、ゆったりと発音できるという感じです。レイドバックができれば、逆にOnでも、あとTop(ちょっと前のめり)でも弾けるコントロールが身につきます。

ギタリストのBobby Bloomと話したときに、「しゃべるときと同じイメージで弾いているので、勝手にレイドバックする」といっていました。また、とあるレジェンドは、「イスに腰かけるときに、Topは前のめりに座る、Onは普通に座る、Behindは背もたれに寄りかかって座るイメージ」とたとえていました。立って弾くときに、前かがみだとTop、後ろに踏ん反り返る感じだとレイドバック的になりがちなので、意識的に姿勢を変えることもためしてみてください。

耳コピ、イヤートレーニングについて

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Q: 昔から耳コピが苦手なのですが、ジャズの上達に耳コピは必要ですか?上達方法もあわせて教えていただけるとたすかります。

A:
ジャズの演奏、とくにアンサンブルで演奏するときにもっとも大切なのは、聴くことです。この力を鍛えるためにも、耳コピはおすすめです。以前、100曲耳コピしたという動画とおすすめの耳コピの手順についての動画をアップしていますので、くわしくはそちらをご覧ください。

いきなり完全コピーしようとしないで、最初は聞こえてくる音やフレーズからはじめて、そこから少しずつ増やしていくのがおすすめです。個人的には耳コピするときには曲全体をコピーしていますが、小節数を書いて全体像がみえるようにすると、達成率がわかってモチベーションの向上にもなるので、個人的にはおすすめです。


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Q: 昔から耳コピで苦労するのは、コードや和音の聴きとりと認識です。なにか良い練習方法などあったらアドバイスいただけますでしょうか?

A:
和音の聴きとりは難しいですよね。ぼくも個人的に、ギター以外の楽器、特にピアノの聴きとりは難しいです。ギターだと慣れているので、ボイシングの響きも分かるので、なにを弾いているか分かりやすいですが・・・。

練習方法ですが、じっくりとそれぞれの和音に向きあうということだと思います。今月はMaj7に集中してMaj7のいろんなボイシングを弾いたり、アルペジオを弾いて、その和音になれることで、徐々に体に覚えこませることができると思います。それができたら次の月はドミナント7th、次はm7というふうに、段階的に取り組むのがオススメです。

そのときにMaj7とドミナント7は7thが違うだけといったように、関連づけて覚えると実際の曲に応用しやすくなります。時間はかかりますが、ジャズで使われるコードは、おおまかにMaj7、m7、7、m7(b5)の4種類です。それができればaugMaj7、mMaj7、dim7、dimMaj7の4種類(PDFブックにもあります)を加えれば、さらに幅が広がります。オンコード(スラッシュのあるコード)やポリコードなどもありますが、この8種類をしっかり習得することで対応できます。すでに覚えているコードなども活かしながら、根気よく続けてください。


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Q: メロディーを頭に浮かべて弾く場合、それにたいするコード付けをできるようになるにはどうしたらよいでしょうか?先生の動画では、キーを探すのに、ルート、サブドミナント、ドミナントの3コードを頼りにしているように見受けられましたが、コツなどありますでしょうか?

A:
コード付けのコツは、メロディーをしっかり理解することです。多くの場合はメロディー自体が、コードを教えてくれます。

もし音源などがあれば、メロディーと各コードのベース音をざっくりと意識するだけで、”なんとなく” 全体像が見えてくるはずです。”なんとなく”と書いた理由は、これがコードの機能、トニック、ドミナント、サブドミナントを認識することにつながるからです。この感覚を養うことで、コードの機能にそってコード進行を大きくとらえることができるようになります。

ちょっと理論的になってしまいますが、例えば、CのキーでCMaj7 Am7 Dm7 G7とあった場合、それぞれをしっかりと理解することも大切ですが、トニック、トニック、サブドミナント、ドミナントという感じで大きくとらえる意識を大切にしてください。

演奏について

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Q: アドリブ中にロスってしまいます。見失わないためにできることがあったら教えていただけると嬉しいです。

A:
とにかく曲を覚えることをおすすめします。曲の覚え方にはいろんな方法がありますが、曲のメロディーとコード進行をしっかり覚えることからはじめて、できれば歌詞があるものは歌詞も覚えると、曲の理解度もさらに増すと思います。

もしAABAやABACといったフォームの曲で、セクションをロスってしまう場合、例えばAABAの曲なら、最初のAは次のAにつながるように、そして最後のAは完結したように、という感じで、それぞれのAに意味を持たせることも効果的です。試してみてください。


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Q: ジャムセッションやボーカルの方との演奏で、イントロを頼まれると緊張してうまくいかないことが多くて悩んでいます。どういったことに気をつけて演奏するべきでしょうか?

A:
イントロで大切なのは、テンポ、キー、スタイルがしっかりと出せることです。とにかくこの3点に尽きるので、練習や演奏のときに常に心がけてください。経験を積んでなれていくことで、緊張もほぐれるようになると思います。これからイントロについての動画も作りますので、気長にお待ちください。

個人レッスンでは、イントロやエンディングを含めて、課題曲をしっかり覚えることにフォーカスしていますので、興味がございましたらお気軽のお問合せください。


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Q: アップテンポでの演奏が苦手です。練習方法やアドバイスがあれば教えてください。

A:
まずは早いテンポで弾けることよりも、体でリズムが感じられるということを重点的に鍛えてください。

パルスとなる4分音符で、1、2、3、4としっかり感じる練習をしてください。アップテンポのアルバム(マイルス・デイヴィスの『Four & More』がおすすめです)にあわせて、 リズムを感じる練習がおすすめです。

しっかりと感じれるようになったら、つぎは大きくリズムをとらえるために、1、2、3、4を感じながらも、1を強く感じてください。前の段階と同じように音源を使って練習するのがおすすめです。

体でリズムがしっかりとれるようになったら、メトロノームなどを使って、できるテンポとできないテンポを見つけてください。これが自分の限界点なので、ここからは毎日少しずつでもテンポを上げていけるように日々練習を続けてください。

アップテンポで使いやすいテクニックなどを紹介した動画も作りましたので、こちらからご覧ください。


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Q: ピアノやサックスと一緒に演奏するときに、ジャズやビバップのフレーズなどが弾きにくいと言われているギターは、どうしても盛り上がりに欠けてしまったり、劣っていると感じることがあります。サックスのようなラインや、ピアノのような大きなコードに太刀打ちするためには、なにかいい方法はないでしょうか?

A:
少しがっかりされるかもしれませんが、サックスのような華やかな演奏や、ピアノのようなスケール感のハーモニーをギターで出すことは、もしかしたら難しいかもしれません。

ぼく自身もいろいろと試してみましたが、やはり限界を感じていました。しかし、発想をかえて自分の想像力を最大限に活かして、ギターでしかできないことをやることが、この問題を解くカギになったと思います。

たとえば、2音を使って演奏することはサックス奏者にはできませんし、同じコードの形を半音ずらしたりするのはピアニストにはとても難しいことだと思います。チョーキングもギターならでは奏法なので、そういったことからギターならではの演奏ができることが大切なのではと思います。


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Q: ドラムとの4バースのときにロスってしまいます。なにかいい対処法はないですか?

A:
ドラムソロをとにかくしっかりと聴くこと、そして聴きながら踊るようにリズムを感じてください。ディジー・ガレスピーが「1拍と3拍を強く取りながら、16分音符を感じるといい」と話していたと聞きました。また、8分音符が主体のソロのときに16分音符、3連符が主体のソロのときに6連符といったように、聞こえてきている連符よりもさらにこまかく割って感じるのもおすすめです。

このことをさらにくわしく解説した動画を作りましたので、こちらからご覧ください。


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Q: ヴォーカルとのデュオ演奏で、呼吸や間合いが読めないことに悩んでいます。どのようなことに注意して演奏すればよいでしょうか?また、練習方法等ございましたらご教授頂きたいと思います。

A:
ボーカルの伴奏はじつに奥が深く、これが正解というのがないので、伴奏の中でも一番難しいと思います。あるシンガーにはよかったことが、別のシンガーではうまくいかないということも多く、状況判断と対応力が大切です。

バッキングで引っ張っていくことにすぐに反応できるシンガーもいれば、なかなか読み取ってくれないシンガーもあります。イントロで雰囲気やテンポをだしても、気づかずに自分の歌いたいテンポやスタイルで歌う人もいますし、面白いなと受け入れてくれるシンガーもいます。

やはりシンガーの力量と懐の深さによるところも多いと思いますが、ぼくが常に心がけているのは、シンガーを一番に引き立てることです。どんな素晴らしい絵や写真でも、枠組みとなるフレームが見る人に与える印象は少なからず大きいと思います。伴奏者にとって最も大切なのは、共演するシンガーにとって最高の枠組みになれるように心がけることだと思います。

このことを基準に状況判断しながら演奏することが重要だと思います。このことは演奏の中でしか鍛えられない部分もありますが、いろんなデュオのアルバムを聴いたり、コンサートを見に行くことでも、いろんな発見があり、自分の選択肢となる引き出しを増やすことができるはずです。

伴奏についてのライブ配信のアーカイブがありますので、こちらからご覧ください。

ジャズ・スタンダードについて

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Q: 譜面を見ながらだと、ある程度弾けるのですが、譜面がないと不安になってしまいます。曲のテーマやコード進行を覚える方法を教えてください。

A:
曲のテーマやコード進行を覚えるのは、反復練習しかないと思います。自分の好きなバージョンを聴きこんで、何度くりかえし練習していくことで、時間はかかりますが、絶対に覚えられます。

譜面を見ることについてですが、いろんな意見はあると思いますが、ぼく個人としては、ジャズを演奏するときには見ないほうがいいと考えています。例えば、カーナビを使ってドライブすると、たいていの場合は行き道を覚えていないと思います。譜面を見ながら演奏するのはそういった状況に似ていると思います。譜面は見てもいいですが、地図をみて確認するような程度にとどめておくことで、最終的にはなくても弾けるようにあるはずです。

曲を覚えることについての動画を作りましたので、こちらからご覧ください。また、ライブ配信のアーカイブもありますので、こちらから合わせてご覧ください。

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Q: ウェイン・ショーターの「Black Nile」のイントロ部分のコード進行のアナライズがどうしてもわかりません。時間があればでいいので、教えて頂きたいです。

A:
「Black Nile」のイントロについてですが、久しぶりのこの曲を聴きました。いつ聴いても素晴らしい曲、アルバムですね。

お手持ちのイントロのコード進行はこちらですか?
|Fm7   |GbMaj7    |Ebm7      |Fm7  Dm7  |Bb7    |EbMaj7    |Em7(b5)  |A7             |      

このコード進行をもとにアナライズしていきますね。いろんな解釈ができると思いますが、個人的には、曲全体はDmですが、イントロはFのキーのバリエーションで始まって、Em7(b5) A7でDmのキーにいくという感じがします。

Fm7はIm7、GbMaj7はbIIMaj7、サム・リバースの「Beatrice」の終わりに出てくるコード進行と同じ響きです。Ebm7はDbMajキーから借りてきたコード、Fm7はIm7、Dm7はVIm7、Bb7はIV7、EbMaj7はbVIIMaj7だと考えられます。

なんとなくFMaj7が出てきても良さそうな感じですが、IコードがIMaj7ではなくIm7、あとはフラットキーからのコードも出てきて、すごくいい響きのイントロですね。参考にしてみてください。個人レッスンでも曲のアナライズを取り上げていますので、お気軽にご連絡ください。


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Q: 「バードランドの子守唄」の曲分析をしてください。

A:
この曲を、曲の分析や曲を覚えるのが早くなる3つのポイントを紹介する動画を作りましたので、こちらからご覧ください。


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Q: ビバップや循環の曲をうまく弾けるようになりたいのですが、なにかアドバイスはありますか?

A:
循環やバップの曲は、テンポも早いものやコード進行が複雑なものも多いので難しいですよね。ビバップの曲のテーマが弾けても、ソロに入ると一気にしょぼく聞こえてしまうのは、ジャズミュージシャンあるあるかもしれません。

とくにこういった曲をうまく弾くポイントは、コード進行にもとづいたソロと一発的なアプローチのバランス感覚だと思います。コード進行をしっかりと感じながら、大きくとらえたり、ときにはコード進行にもとづいたアイデアで弾けるようになるためには、曲のテーマとコードトーンをいつでも弾けるようにしっかりと体に染みこませることが大切です。

コードトーンを使ったソロについての動画を作りましたので、こちらからご覧ください。

テクニックについて

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Q: 最近、Kurt Rosenwinkelの初期アルバムをよく聴いているのですが、音の太さがとても良いなと思います。高免さんのアルバムも聴かせていただいてますが、同様の音の太さを感じます。エフェクターなり他の要因で、セミアコの音を太くする方法があればお伺いしたいです。

A:
太い音というのは常に自分でも追求しようと思っているので、こう言っていただけるとすごく嬉しいです。

あの当時のカートは確か、かなり太いピックを使っていたはずです。エフェクターで太くすることもできるとは思いますが、基本的には太い音を出すのは右手のピッキングと左手のテクニックだと思います。

ピッキングやテクニックは十人十色なので、これが正解というのはありませんが、弦を縦に振動させないイメージ、言いかえると楕円に震わせるようにすると太めの音が出ると思います。こちらの動画の終わりでくわしく説明しています。

あとは左手については、できるだけ押弦時間を長くすることがポイントです。8分音符ならそのテンポに合わせて次の音に行くギリギリまで押弦するというイメージです。参考にしてみてください。


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Q: いつもライブ映像や動画を楽しみにしています。高免さんは逆アングルでピッキングされていますが、意識されているのですか?それともギターを始めたときからこのピッキングですか?

逆アングルは、20代前半から意識してはじめました。順アングルで弾くよりも、自分のフレージングで出したいダイナミクスやアーティキュレーションが得られたので、逆アングルに変えました。

実は、2009年ごろからソロギターでも演奏することが多くなり、ピックと中指、薬指、小指を使うようになったので、今は逆アングルと合わせて、弦に平行に当てるということも併用しています。

ソロギターについて

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Q: ソロギターで演奏するときだけでなく、コードソロを弾くときに、いつも同じような転回形や手グセフレーズに頼ってしまって、シングルラインでソロをとるように、コードソロが弾けません。なにかいい練習方法があれば、教えていただけると嬉しいです。

A:
コードソロというのは、シンプルに考えると、メロディーをトップに持ってきて、その下にハーモナイズする音を持ってくるだけです。転回形や手グセフレーズというは、すでに上にくるメロディーが決まっているものなので、どうしても発展性がなく感じてしまうと思います。

そこでおすすめしているエクササイズが2つあります。最初にやってほしいのは、メロディーとベース音だけで弾くエクササイズです。この練習をすることで、トップとボトムにくる音の間にコードの音を入れることができるようになり、自由なアプローチができるようになります。曲を覚えるときにもおすすめのエクササイズです。こちらの動画でくわしく説明していますので、ぜひご覧ください。

次のエクササイズは、コードとコードスケールを選んで、スケールのそれぞれの音をハーモナイズしていくという練習です。例えばCMaj7とCアイオニアンを選んだ場合、トップにくる音はC、D、E、F、G、A、Bで、それぞれの音をハーモナイズするCMaj7のボイシングを選んで弾く練習です。コードトーンの半音上になる音、Eは、厳密にいうとCsus4に7thが入ったような音使いになりますが、それも含めてすべてに和音をつけてみてください。いろんなボイシングを知っていないとできない練習なので、上級者向けですが、効果は絶大です。


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Q: ソロギターで演奏するとき、とくにシングルラインでソロを弾いているときに余裕を持ちたいです。

A:
実は、ぼくも昔、ソロでアドリブしているときに、弾きつづけないとスカスカになってしまうのではという強迫観念がありました。もちろんそういったアプローチができるようになるのも大切ですが、それぞれのフレージングの合間に伴奏を入れることで、しっかりとしたソロギターサウンドを作ることもできます。

そのためには1人2役(この場合ソリストと伴奏者です)をこなす、2ウェイ・プレイングが効果的です。このことについては、また動画を作りますので、すこしお待ちください。


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Q: 『Solo Guitar』すべてオリジナルだと思いますが、基本的には、テーマだけ書かれてあとはアドリブなんでしょうか?

A:
ソロ演奏するときは大きく分けて2通りのアプローチをします。一つはあらかじめアレンジしたソロ曲を演奏する、もう一つは基本的なメロディーを元にアドリブするという手法です。前者はクラシック的な、後者がジャズ的なアプローチです。

アルバムの曲でいうと「I’ll Remember Cedar」、「Blues for Riley」、「All Waltz」、「From Now on」あたりがアドリブを中心に演奏しています。ただ、アレンジしたものも演奏中のひらめきでアドリブすることもあるので、一概にすべてがアレンジされているとは言えませんが・・・。ジャズの醍醐味でもありますね。SpotifyやApple Musicで全曲聞けるので”Nobuki Takamen”と英語で検索して聴いてみてください。

機材について

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Q: ステージでのアンプのヴォリューム設定についてお伺いしたいです。アンプにマイクを立てないPAの入っていないお店でのアンプのセッティングにいつも悩んでいます。自分の立ち位置からと客席で聞くバランスの違いがあると思います。そのあたりはどういう風にコントロールされているのでしょうか?

自分では小さいかなと思っている音量でも、聞きやすかったと言っていただける場合もあれば、逆に、ちょっと出過ぎかな?と思っていても、もう少しギターをあげて欲しかったと言っていただける場合もあります。

A:
ステージのアンプのヴォリューム設定についてですが、本当にいろんな要因があるので、マイクを立てないアンプのみの状況限定で、しかも音量だけにフォーカスして、ぼくなりの考え方をお知らせしますね。

ソロで演奏する場合は自分一人で完結できます。しかし、ほかの楽器と演奏するときは、もちろん単に音が小さすぎる、大きすぎるという場合もありますが、実はギターの音量だけは解決できない問題がほとんどだと思います。

要するに音量の問題ではなく、聞こえ方の問題になってきます。ほかの楽器が入ることで、音量が相対的になってしまうので、ほかのメンバーの音によって、ギターの聞こえ方もかなり左右されます。自分的にはあまり出していなくても、ギターが大きすぎたと言われたり、大きいかなと思っていても、あまり聞こえないと言われる原因はこの辺りにあります。

たとえば、PAやモニターのある環境での演奏に慣れている人だと、マイクを立てない設定では大きすぎることがあります。この場合、ギターが聞こえにくい=小さかったという印象をリスナーに与えることになります。

ではどうしたらいいかというと、メンバーからの愛、そして自分からメンバーに向けての愛が大切です。ちょっと大げさな表現になってしまいましたが(笑)、要するにメンバー全員が一つの方向(この場合、極上のバンドサウンドを作る)を目指す姿勢が大切です。

伴奏するときには、ソリストのボリュームに対して、若干抑え目かつ、小さすぎずというコントロール、そして自分が演奏するときには、常に自分の最大音量を意識して力んでしまわないように心がけます。アンプの設定は、ちょっとヘッドルームを残す感じがいいです。事前にリハーサルできたり、すでに共演経験があれば、メンバーに自分の音量の範囲を理解してもらえる確率も上がるので、しっかりと強弱のついた演奏ができるはずです。

音量以外には音質や、あとはリズムの取り方によっても聞こえ方が変わってきますが、この辺りは動画を作ってくわしく説明しますので、しばしおまちください。

もう一つのご質問についてですが、お客さまの立ち位置でも聞こえるバランスが変わってくるというのは、ある意味仕方ない部分もあります。やはりドラムに近い人はドラムが大きく聞こえますし、ギターアンプの近くではギターが大きく聞こえることもあります。

ただ、上記のようなことを踏まえてみんなで極上のサウンドを作る意識で演奏していると、そこまで極端なバランスの乱れは、ぼくの経験上、あまりないと思います。言い換えるとドラマーの音量が大きくても、そのドラマーからみて、ほかのメンバーの音がしっかり聞こえるようにボリュームをコントロールできていれば、そこからでもほかの楽器の音が聞こえるはずです。

ちょっと、長くなってしまいましたが、音量については、会場の大きさ、お客様の入り状況、もっと言えば天気や湿度にも関係してくるので、一概には言えませんが、参考にしてみてください。

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Q: 使用機材や使っている理由などを教えてください。

A:
ウェブサイトの使用機材のページが紹介していますので、そちらをご覧ください。あと、長年愛用するギブソンES-335の紹介動画や、近年使いはじめたMcCurdy Guitarsのフルアコとテレキャスの紹介動画で、使っている理由もくわしく話していますので、そちらも合わせてご覧ください。

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Q: アンプのつまみの設定を教えてください。

A:
アンプのつまみは演奏する会場によって毎回変えているので、特定の設定はありません。ツアー先などでは自分の希望するアンプが手に入らないことも多く、そのときに重要なのはそれぞれのアンプの特性を素早く見極めて、自分の音作りに活かすということです。

アンプの設定についての動画を作りましたので、こちらからご覧ください。じつは、この動画を作ったときに、近所の野外パーティーでのライブ演奏が始まってしまいました(笑)。アメリカでは頻繁にこういった演奏があるので、機材についての動画ですがBGMを流しています。あらかじめご了承、ご理解いただけると嬉しいです。

練習について

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Q: モチベーションを上げるにはどうしたらいいですか?

A:
はじめの一歩さえ踏み出せば、あとは雪だるま式に転がっていくので、まずはギターを弾きはじめることです。弾き始めるまでは億劫になってしまいますが、弾きだせば楽しくなるはずです。そのためにはすぐに手に届く場所にギターを置いたり、家に帰ったらギターケースから出しておくのも、地味に効果的です。


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Q: 練習しているのに上手くなっていません。練習の仕方が間違っているのでしょうか?

A:
練習しているのであれば、絶対にどこかはうまくなっているはずです!ただし、上達していないと感じるときは、のび悩みしている原因ではないことばかりを練習している可能性があるので、練習する課題を見直してみてください。

練習の仕方についてですが、これが正解というやりかたには個人差があると思いますが、一ついえるのは、すこし前の自分(1年前でも5年前でもいいです)を思い返して、いまも同じことにつまずいているのであれば、それは問題があるということです。そういったつまずいていることが見つかったときにおすすめしているのは、とにかくゆっくりから練習することです。時間はかかりますが、着実に上達できます。

個人レッスンでは、練習の課題やプランニングも、課題の進行状況にあわせて、話し合いながら決めています。興味がございましたら、お気軽に連絡ください。


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Q: とくに最近、集中力がなくなってきている気がします。

A:
もし練習時間やだらだらとコーラス数を決めずにアドリブの練習をしていたら、練習時間や課題曲を弾くコーラス数を決めて弾くと、集中力を保つことができると思います。終わりを意識することで集中力が高まると思います。

その他の質問

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Q: おすすめの本を教えてほしいです。教則本でも、それ以外の音楽の本でも。

A:
教則本では、『Harmonic Mechanism for Guitar Vol. 1-3』(ジョージ・ヴァン・エプス)、『Exploring Jazz Guitar』(ジム・ホール)、『Two Line Improvisation』(ジミー・ワイブル)、『楽譜を読むチカラ』(ゲルハルト・マンテル)がおすすめです。音楽以外では『決めて断つ』(黒田博樹)がおすすめです。


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Q: 『Thesaurus of Scale and Melodic Patterns』を使ったことあらはったら、効果的な使い方を教えてほしいです。

A:
この本は昔使っていましたよ。今は本が手元にないのでページ番号はお伝えできないので、できる範囲でお伝えしますね。

本の最初のほうにあるインターバルを分けた譜例のセクションは、そこに書いてあるフレーズを弾くというよりは、オクターブの割り方(例えば長3度やトライトーンなど)を参考にして、練習のアイデアにしました。実際にフレージングに使うこともできると思いますが、ギターにとってはレンジの広いものがあるので、何かしらちょっと微調整して弾く必要があったと記憶しています。

何ページ目だったかは失念しましたが、スケールを響きの明暗に分けて並べているところなど、個人的にはすごく興味深いと思いました。実はこの本は日本の実家に保管してあるので、またじっくり読もうと思っています。


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Q: 先生はご自分でリックを書き留めておられるフレーズ集はお持ちでしょうか?現在はお持ちでなかったとしても、現在に至るまでにそのようなものを書き留めてまとめておられたことはございますか?

現在、まとめ方に悩んでいます。例えば「ツー・ファイブ・ワン」であってもフレーズの長さや、もとになっているスケールの種類にもいろいろあります。フレーズをすべてを特定のKeyに移調して書き留めるべきなのか、どのように分類して書き留めていくのが効率的なのか、何かアドバイスがあればご伝授頂ければ幸いです。


A:
ご質問の件ですが、リックやフレーズ集というのはこれまでに作ったことがありません。

ただ、練習したことをまとめる作業というのは、試行錯誤してきました。とくに一度まとめはじめてから途中で修正するというのはかなり大幅な作業になりますよね。そこで最近実践しているのが、まずはメモ書きから始めるということです。(五線紙のノートならちぎって使えるものがいいです)

フレーズをまとめることを例に挙げると、オルタードやミクソリディアンのフレーズをある程度分けて書いていきます。こうすることで徐々に分ける項目も見えてきますし、まとめ方もだんだんと分かってくると思います。個人的には、これらの項目をパラメーターと呼んでいます。

パラメーターが出揃ったところで、もうこれ以上分けることができないと思えば、そこからまとめる作業に入ると、時間の節約にもなると思います。